KAWS(カウズ)の作品群のなかで、
市場評価を最も安定して支えているのが、シルクスクリーンを中心とした版画作品です。
一点物のペインティングが高額化する一方で、
版画作品は「KAWSの表現をもっとも純粋な形で共有するメディア」として、
長年にわたりコレクター層から安定した需要を集めてきました。
本記事では、KAWSの版画作品について、
- どのシリーズが高く評価されてきたのか
- 価格帯はどのように形成されているのか
- 現在の市場は“下がった”のか、それとも“落ち着いた”のか
といった点を、日本国内市場を軸に整理します。
KAWSの版画作品とは
高額帯の版画作品(日本市場で評価の高いシリーズ)
■《BLAME GAME》シリーズ
2014年制作。
KAWSの版画作品の中でも、市場評価の中核をなす代表シリーズです。

https://www.mutualart.com/Artwork/BLAME-GAME/A24DB07294383A63
大判サイズ、複雑なキャラクター構成、
そして「感情の衝突」をテーマとした画面構成により、
国内外のオークションで安定して高額落札が続いてきました。
日本国内では、
- サインあり
- コンディション良好
- ed.100前後
の条件が揃うと高評価。
■《URGE》シリーズ
2020年前後に制作されたシリーズで、
比較的小ぶりなサイズながら、完成度の高さで評価されています。
色数を抑えた構成と、感情を内向させるモチーフが特徴で、
コロナ禍以降のKAWS作品を象徴するシリーズとも言えるでしょう。

https://www.mutualart.com/Artwork/URGE/B161203541AA0A22A3229D5037868310
■《SHARE》《SEPARATED》などの単体モチーフ作品
COMPANIONを単独で描いた作品群は、
KAWSの世界観を端的に示すシリーズとして人気があります。

https://www.mutualart.com/Artwork/SHARE/17FC3AC03C9A0A91EF7CB21707CC3A9E
■ Dissected(解剖)モチーフマルチプル

https://www.mutualart.com/Artwork/KAWS—Dissected-Companion/BBC608118A30476B40DED8A5663031CC
COMPANIONの内部構造を可視化した「Dissected」モチーフは、
KAWSの思想性を強く反映したシリーズです。
市場動向と現在の評価
KAWSの版画市場は、
2019〜2021年の急騰期を経て、現在は落ち着いた成熟局面に入っています。
これは、
- 人気の低下
- 価値の崩壊
ではなく、
- 作品ごとの完成度
- エディション
- 状態
が、より正確に評価されるようになった結果です。
「どのKAWSでも高い」時代は終わりましたが、
良い版画は、きちんと評価される市場が残っています。
査定・買取のポイント
KAWSの版画作品を査定する際に重要なのは、以下の点です。
- サインの有無(直筆かどうか)
- エディション番号
- 紙の状態(ヤケ、シミ、波打ち)
- 額装の影響(作品への負荷)
- 購入時の付属情報(展覧会、版元など)
特に近年は、
コンディション差がそのまま価格差になる傾向が強まっています。
☝️ 買取井浦では、KAWSの版画作品についても、国内外のオークションデータを踏まえ、
一点ずつ市場水準を確認したうえで査定を行っています。
