【片岡球子】——査定 鑑定 買取 致します

片岡球子（かたおか たまこ）は、昭和から平成にかけて活躍した日本画家です。女性画家として鮮やかな色彩と大胆な構図で独自の画風を築き、「富士山」を題材にした作品群などで広く知られています。

その富士山の絵は見る人に元気や勇気を与えてくれる吉兆の作品として大変人気が高く、一度見たら忘れられない強烈な印象を残します。

作家紹介：生涯と受賞歴

モチーフ

「富士山シリーズ」

片岡球子の作品でまず挙げられるのが「富士山シリーズ」です。

実は彼女が富士山を描き始めたのは50歳を過ぎてからで、教職を退いて画業に専念するようになった頃でした。以降、生涯にわたり富士山を中心とする山々を描き続けています。片岡球子の富士山は太い力強い輪郭線で描かれ、赤や青など鮮やかな原色で大胆に彩色されるのが特徴です。その裾野には色とりどりの花や木々が配され、富士の雄大さに負けない存在感を放っています。

彼女自身、富士山を「めでたき富士」と呼んで吉祥のモチーフと捉えており、見る人に勇気や希望を与えたいという思いを込めて制作しました。作品によって赤富士、青富士、四季折々の富士など表情は様々ですが、そのどれもが独特のオーラに満ち、眺める者の心を惹きつけます。

花々を題材にした作品

富士山以外では花々を題材にした作品も代表的です。画面いっぱいに大輪の牡丹などを描いた華やかな作品から、富士山と組み合わせたものまで、花をモチーフにした絵も多く残しています。例えば牡丹を描いた版画「富貴の牡丹」では、独特のタッチで広がる大輪の牡丹に高貴な風格が感じられます。鮮やかな花々は作品に縁起の良さと明るさを添え、見る人に豊かな気持ちをもたらします。

その他の作品

さらに、歴史上の人物を描いた「面構（つらがまえ）シリーズ」、裸婦を描いた作品も片岡球子を語る上で欠かせません。

片岡球子の作品最大の魅力は、その色彩感覚と構図の大胆さにあります。伝統的な日本画といえば落ち着いた淡い色調を想像するかもしれませんが、片岡球子は赤・青・黄など原色をふんだんに用い、画面いっぱいに力強く描き上げました。厚みのある輪郭線と鮮烈な色づかいはひと目で見る者の記憶に焼き付き、エネルギーがほとばしるような迫力があります。また、富士山や四季の花々といったおめでたいモチーフを大胆に取り入れたことで、「眺めていると元気が湧いてくる」と評されるような明るいパワーに満ちた作品となっています。

査定・買取のポイント

片岡作品の縁起の良さと気迫あふれる画風が融合したその作品世界は、多くの人々に親しまれ今なお高い人気を保っています。

片岡球子の作品を査定・買取する際には、「技法」「付属品」「保存状態」など、いくつかの重要なチェックポイントがあります。

• 共箱・共シール・鑑定書などの有無も重要です。
  片岡作品の多くはリトグラフやシルクスクリーンなどの版画で、制作時にエディション番号と共に「片岡球子」や「片岡佐和子」「片岡雍子」などの監修シールが貼付されていることがあります。また、美術倶楽部（東京美術倶楽部）の「東美鑑定評価機構鑑定書」が付属している場合は、真贋保証・来歴証明として重要な役割を果たします。こうした付属資料があると、査定額が大きくアップすることもあります。
• 真贋・技法・エディションの確認：
  片岡球子ほどの著名作家になると、精巧な複製品も存在するため、査定時には作品が正規に制作された版画か（オリジナル版か複製か）、作家直筆のサインが入っているかどうか、エディションの記載が明確かどうかなどを慎重に確認する必要があります。
  とくにリトグラフやシルクスクリーンの版画は技法とサインの有無によって評価が大きく変わるため、専門の鑑定士によるチェックが重要です。

☝️買取井浦では、これまで多数の版画作品を専門的に取り扱ってまいりました。真贋に関わる鑑定についても豊富な経験があり、本画・版画を問わず、必要に応じて鑑定機関へのご案内も可能です。お客様の大切な片岡球子作品の価値を、専門の目で丁寧に、正確に評価いたします。

まずはお気軽にご相談いただければ、写真1〜2枚からでも大まかな評価をお伝えし、専門家が丁寧に確認いたします。売却作品の情報がよくわからない場合でも安心してお尋ねください。