片岡球子の版画 —— 「リトグラフ」「シルクスクリーン」「ジークレー」、買うとき売るときのポイント

片岡球子の作品は、原画(日本画)だけでなく版画作品も数多く流通しています。

ここでは、片岡球子の版画によく用いられる「リトグラフ」「シルクスクリーン」「ジークレー」といった技法の解説と、片岡球子の作品を購入・売却する際のポイントについてご紹介します。

親しみやすい言葉でまとめますので、初めての方も安心してお読みください。

片岡球子のプロフィールや魅力、テーマについてはこちらの投稿もどうぞ

目次

版画の技法解説:

片岡球子の版画作品で主流となっているのは、リトグラフおよびシルクスクリーンによるオリジナル版画です。

特に1980年代以降、彼女自身が監修して制作された富士山シリーズの版画が数多く発行されており、多くは限定○部(例:100部や200部)で直筆サインとエディション番号が入っています。

こうした限定版の版画作品は、美術品としての希少価値が認められ、コレクターからも高く評価されています。

リトグラフ(石版画)

平らな石板(主に石灰石)を使った版画技法です。水と油が反発し合う性質を利用して絵を版に写し取り、一色ずつ職人が手作業で刷り重ねて作品を仕上げます。手間のかかる技法ですが、そのぶん繊細な表現が可能で、片岡球子の版画でも多く採用されています。鮮やかな色彩表現に優れ、赤富士や青富士など彼女の富士山シリーズの魅力を余すところなく再現できるのが特徴です。

Tamako Kataoka Mt. Fuji 2, 1991 lithograph, gold
https://www.mutualart.com/Artwork/Mt–Fuji-2/00406548E025568E2A238555388E98E6

シルクスクリーン(スクリーン印刷):

絹(シルク)や化学繊維のメッシュに版を作り、インクを刷り込む孔版画の一種です。ポップアートなどでも使われる技法で、色の発色が良く鮮やかな表現に適しています。片岡球子の作品では、リトグラフと併用して使われることも多く、例えば金箔や銀箔など特殊な質感を表現する部分をシルクスクリーンで刷るケースがあります。

何度も版を重ねることで厚みのある色彩を出すことができ、豪華さを演出するのに貢献しています。

Tamako Kataoka PEONY, 1991 lithograph・silk screen・azurite
https://www.mutualart.com/Artwork/PEONY/8236B2F9802C78456471BA1B12E3C109

ジークレー(ジクレー)

フランス語で「吹き付ける」という意味の名を持つ、最新のデジタル版画技法です。高性能なインクジェットプリンタを用いて、高精細なアート印刷を行います。原画の色合いや筆致まで忠実に再現できるため、美術版画の世界でも近年評価が高まっています。

片岡球子の人気作品もジークレー技法で複製画が作られており、より手頃な価格で鮮やかな富士山の作品を楽しめるようになっています。ただし、リトグラフやシルクスクリーンが職人による手刷りであるのに対し、ジークレーは機械印刷であるため厳密にはオリジナル版画ではなく複製画という位置づけになります。

そのためコレクターズアイテムとしての価値は、エディション管理された手刷り版画に比べるとやや抑えめです。

Tamako Kataoka Mt.Fuji, 2000 Giclee and screen print
https://www.mutualart.com/Artwork/Mt-Fuji/32B5E688FB6BF6FBAE71F8DF1FF97F37

査定・買取のポイント

エディション・サインの有無による価値の違い:

版画作品を売買する際には、その作品にエディション番号(限定部数の何番目か)作家の直筆サインが入っているかどうかが重要なポイントです。片岡球子の版画でも、例えば「限定○○部・作家直筆サイン入り」といった作品は希少価値が認められ高値で取引されます。
特に生前に作家自身が関与して制作された版画(生前作)でサインが入っているものはオリジナル版画として評価が高くなります。

購入する際はサインやエディションの有無を確認し、売却する際もその有無で査定額が変わることを念頭に置きましょう。

片岡球子の作品を査定・買取する際には、「技法」「付属品」「保存状態」など、いくつかの重要なチェックポイントがあります。

共箱・共シール・鑑定書などの有無も重要です。

  • 片岡作品の多くはリトグラフやシルクスクリーンなどの版画で、制作時にエディション番号と共に「片岡球子」や「片岡佐和子」「片岡雍子」などの監修シールが貼付されていることがあります。また、美術倶楽部(東京美術倶楽部)の「東美鑑定評価機構鑑定書」が付属している場合は、真贋保証・来歴証明として重要な役割を果たします。こうした付属資料があると、査定額が大きくアップすることもあります
  • 真贋・技法・エディションの確認
    片岡球子ほどの著名作家になると、精巧な複製品も存在するため、査定時には作品が正規に制作された版画か(オリジナル版か複製か)、作家直筆のサインが入っているかどうか、エディションの記載が明確かどうかなどを慎重に確認する必要があります。
    とくにリトグラフやシルクスクリーンの版画は技法とサインの有無によって評価が大きく変わるため、専門の鑑定士によるチェックが重要です。

☝️買取井浦では、これまで多数の版画作品を専門的に取り扱ってまいりました。真贋に関わる鑑定についても豊富な経験があり、本画・版画を問わず、必要に応じて鑑定機関へのご案内も可能です。お客様の大切な片岡球子作品の価値を、専門の目で丁寧に、正確に評価いたします。

知識豊富な鑑定士による作品の真贋や市場での評価は、適正な価格を知ることができます。

まずはラインやウェブフォーム、お電話などでお気軽にご相談いただければ、大まかな評価をお伝えし、専門家が丁寧に確認いたします。売却作品の情報がよくわからない場合でも安心してお尋ねください。

執筆・監修

井浦 歳和のアバター 井浦 歳和 美術品取引の専門家 (美術商・アートディレクター)

30年以上にわたり、美術品の査定と取引に従事してきました。
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