杉本博司 ―― 略歴と画業

杉本博司(すぎもと ひろし、1948〜)は、東京・御徒町に生まれた現代美術家・写真家です。立教大学卒業後、1970年に渡米し、ロサンゼルスのアートセンター・カレッジ・オブ・デザインで写真を学びました。1974年からニューヨークを拠点とし、骨董商としての活動と並行して写真制作を続け、世界の現代写真を代表するアーティストとして国際的に評価されています。
近年は写真の枠を超え、建築・舞台芸術・能・庭園・古美術収集にも領域を広げ、神奈川県小田原市に「江之浦測候所」を開設するなど、独自の文化活動を展開。2009年に高松宮殿下記念世界文化賞、2017年に文化功労者を受章しています。
作風と代表作 ―― 時間を写し取る写真

杉本博司の作品は、長時間露光による緻密な構成と、深い精神性をたたえたモノクロームの階調が大きな特徴です。題材によって連作(シリーズ)として展開し、いずれも長年にわたり継続される点も特筆されます。
代表的なシリーズとしては、世界各地の海と空の境界を写し続ける《Seascapes(海景)》、米国各地のドライブインシアターを長時間露光で撮影した《Theaters(劇場)》、自然史博物館のジオラマを撮影した《Dioramas》、ろう人形美術館で歴史上の人物に向き合った《Portraits》、宗教彫刻を撮影した《Lightning Fields》《Mathematical Forms》などが知られています。いずれも、時間と記憶、そして写真という媒体の本質を問う、極めて思索的なシリーズです。
杉本博司 作品の市場価値と査定のポイント

杉本博司のオリジナルプリントは、現代写真のなかでも世界的に最も高く評価される作家の一人として、国際的なオークション市場でも安定した実績があります。シリーズや制作年代、サイズ、エディションナンバー、サインの有無、額装やケース、コンディションによって評価が大きく変わり、数十万円台から数千万円に至るまで幅があります。
査定では、(1)バック印・サインの確認、(2)エディション情報、(3)プリントの状態とフレーミング、(4)取り扱いギャラリー(小山登美夫ギャラリー、ペースギャラリーなど)の購入証明、(5)来歴 ―― を慎重に確認したうえで、現在の国際相場を踏まえてお見積りいたします。
買取でよくあるご質問

Q. ギャラリー証明書を紛失してしまいましたが、買取は可能ですか?
A. 可能です。シリアル・サインなどから確認しますが、購入証明があればより確実な評価ができます。
Q. 海外で購入した作品でも査定してもらえますか?
A. はい。杉本博司の作品は世界中で流通しています。海外ギャラリー発行の証明書も評価対象です。
Q. 写真集や限定版の書籍は対象になりますか?
A. 限定サイン入りの書籍やポートフォリオは作品集としての評価対象になります。お気軽にご相談ください。
ロイドワークスギャラリーの杉本博司 買取
株式会社ロイドワークスギャラリー(東京都文京区湯島)では、杉本博司をはじめとする現代写真・現代美術作品の査定・買取を承っています。代表の井浦歳和は、業歴30年以上の美術商として、国際オークション動向にも目を配りながら誠実な査定をお約束いたします。
出張査定・宅配査定・店頭査定のいずれにも対応し、全国どちらからでもご相談いただけます。1点のみのお取引から、ご相続によるコレクション全体の整理までご対応可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。
📝 noteでもこの記事の要約版を公開しています: note.comで読む
執筆・監修
- ▸ 2009年、東京都文京区湯島にてロイドワークスギャラリー創業
- ▸ 美術品・絵画の買取/展示/査定/鑑定業務に30年以上従事
- ▸ BSフジ「ブレイク前夜」プロデュース
- ▸ 香月泰男・東郷青児・荻須高徳・藤田嗣治など戦後洋画の買取/査定実績多数
- ▸ 油彩/パステル/リトグラフ/デッサン/陶板画まで幅広く対応
