トレンツ・リャドの買取・査定|油彩と版画の価値・市場傾向を解説

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トレンツ・リャドのプロフィール・略歴

トレンツ・リャド(Torrents Lladó、本名 Josep Maria Torrents i Lladó、1946年〜1993年)は、スペイン・カタルーニャ出身の画家です。日本では「トレンツ・リャド」の名で広く知られ、1980〜90年代を中心に百貨店美術市場でも高い人気を集めました。

バルセロナ美術学校などで学び、ヨーロッパ各地で活動しました。油彩を中心に、地中海風景、花、女性像、港町などを題材にした華やかな作品を多数制作しています。

特に、透明感のある光の表現と柔らかな色彩によるロマンティックな画面で知られています。南欧の明るい空気や、花々に囲まれた庭、海辺の風景などを、装飾性のある美しい画面として描きました。

日本国内では、リトグラフやシルクスクリーンなどの版画作品も広く流通しています。インテリアアートとしても親しまれており、一般のご家庭に飾られている作品も少なくありません。

1993年、飛行機事故により47歳で死去しました。短い生涯ながら、油彩、版画ともに日本市場で現在も一定の流通が見られる作家です。

作風と代表的な作品テーマ

トレンツ・リャドの作品は、南欧の光を感じさせる華やかな色彩表現に特徴があります。地中海の港町、ヨットハーバー、花束、室内風景、優雅な女性像など、明るく装飾性のあるテーマを多く描きました。

特に、白い建物と青い海を描いた地中海風景や、花々を大胆に配した静物画は人気があります。柔らかな光の表現とロマンティックな画面構成により、日本でも長年親しまれてきました。

市場では、油彩原画と版画作品の両方が流通しています。版画は比較的流通量が多く、エディションやサイン、保存状態によって価格帯に差があります。一方で、肉筆油彩は希少性が高く、版画とは大きく異なる評価になります。

トレンツ・リャド作品のオークション市場の実態

トレンツ・リャド作品は、国内オークションでは油彩の本画と、シルクスクリーンやジークレーなどの版画作品に大きく分かれます。同じリャド作品でも、油彩か版画かによって価格帯は大きく異なります。

「リャドの作品は高いと聞いたけれど、版画は数万円台のものもあるの?」「同じリャドでも、なぜ数百万円の作品と数万円の作品があるの?」と疑問に思う方も少なくありません。

油彩の本画は一点ものとして評価され、条件が揃った作品では数百万円台で取引される例があります。たとえば、花や庭を描いた油彩作品では、リャドらしい光の表現や画面の華やかさが評価につながりやすく、鑑定書や文献掲載の有無も重要な確認材料になります。

Joaquim Torrents Lladó Jardin oil on canvas
引用元:https://www.mutualart.com/Artwork/Jardin/B8B20B6C1925110B079587F2294FCD6C
参考画像:Joaquim Torrents Lladó《Jardin》oil on canvas
引用元:MutualArt
引用URL:https://www.mutualart.com/Artwork/Jardin/B8B20B6C1925110B079587F2294FCD6C

油彩では、花、庭、海辺、マヨルカ、ヴェニス、地中海風景など、リャドらしい華やかな作品が評価されやすい傾向があります。サイズ、画面の完成度、鑑定書や文献掲載の有無によって、評価に差が出ます。

一方、版画作品は5万円から15万円前後の取引例が多く見られます。シルクスクリーンでは、ジヴェルニー、睡蓮、薔薇、花畑、庭園、マヨルカ周辺の風景などが多く流通しています。

参考画像:Joaquim Torrents Lladó《Lago de Bagatelle》screenprint
引用元:MutualArt
引用URL:https://www.mutualart.com/Artwork/Lago-de-bagatelle/E7A12033FA5A3E05BB5484B9BEA3FF2B

ただし、版画作品でも一部の人気作は大きく伸びることがあります。特に「ジヴェルニーのばら」は、本人サインやエディション、状態、出品時期などの条件が重なることで、数十万円から100万円を超える落札例も見られます。

版画では、本人サインか、遺族サイン・財団サインかも確認ポイントになります。さらに、ガレリア・プロバのレゾネ掲載、エディション番号、シートサイズ、保存状態によって評価が変わります。

人気作家であっても、すべての作品が同じように売れるわけではありません。版画ではヤケ、シミ、波打ち、ヒビ、補彩、テープ貼付などの状態が価格に影響し、不落札となる例もあります。市場では作品ごとの選別が働いています。

トレンツ・リャド作品の査定で見られるポイント

トレンツ・リャド作品の査定では、まず油彩の本画か、シルクスクリーンやジークレーなどの版画作品かを確認します。油彩は一点ものとして評価され、版画はエディション付きの作品として流通するため、この違いは査定額に大きく関わります。

油彩作品では、サイズ、モチーフ、サイン、鑑定書、文献掲載の有無が重要です。J. Torrents Llado Foundationの鑑定書や、ガレリア・プロバ刊行の文献掲載が確認できる作品は、作品を確認するうえで大切な材料になります。

版画作品では、技法、サイン、エディション番号、レゾネ掲載、保存状態を確認します。本人サインか、遺族サイン・財団サインかによって、市場での見られ方が異なる場合があります。

査定時には、次のような点を確認します。

  • 油彩の本画か、シルクスクリーン・リトグラフ・ジークレーなどの版画か
  • 本人サイン、遺族サイン、財団サインのどれにあたるか
  • エディション番号の有無
  • ガレリア・プロバなどのレゾネ掲載情報
  • J. Torrents Llado Foundationの鑑定書の有無
  • 花、庭、マヨルカ、ジヴェルニー、睡蓮、海辺などのモチーフ
  • 作品サイズ、シートサイズ、額装の状態
  • ヤケ、シミ、波打ち、ヒビ、補彩、テープ貼付、紙の剥離などの保存状態

特に版画作品では、シート全体のヤケ、マージンのシミ、裏面のテープ貼付、版面のヒビや補彩などが査定に影響することがあります。ただし、状態に不安がある作品でも、作品の種類やモチーフ、サイン、レゾネ掲載の有無によって評価される場合があります。

トレンツ・リャド作品の買取・査定に関するよくある質問

Q. トレンツ・リャドの作品はどのくらいの価格で取引されていますか?

A. 油彩作品では数百万円台の落札例が見られます。一方、シルクスクリーンなどの版画作品は5万円から15万円前後の例が多く、人気作や条件の良い作品では数十万円以上まで伸びることもあります。

Q. 油彩と版画では価値が違いますか?

A. はい、大きく違います。油彩は一点ものとして評価され、版画はエディション付きの作品として流通します。同じリャド作品でも、油彩かシルクスクリーン・ジークレーかによって価格帯は大きく変わります。

Q. 高く評価されやすいモチーフはありますか?

A. 花、庭、マヨルカ、海辺、ジヴェルニー、睡蓮、薔薇、港町、女性像など、リャドらしい明るく華やかな作品は評価されやすい傾向があります。特に油彩では、鑑定書や文献掲載がある作品が高額評価につながることがあります。

Q. 本人サインと遺族サイン・財団サインでは違いがありますか?

A. はい、確認ポイントになります。版画作品では、本人サイン、遺族サイン、財団サインのいずれかが記載されていることがあります。作品の制作時期やエディション、レゾネ掲載、状態とあわせて判断します。

Q. ガレリア・プロバのレゾネ番号は査定に関係しますか?

A. はい、重要な確認材料になります。リャドの版画作品では、ガレリア・プロバのレゾネ掲載情報が記載されている例があります。作品の特定や市場評価を確認するうえで参考になります。

Q. シミやヤケがある版画でも相談できますか?

A. はい、ご相談いただけます。リャドの版画作品では、シートのヤケ、マージンのシミ、波打ち、ヒビ、補彩、テープ貼付などが見られることがあります。状態は査定に影響しますが、作品内容によって評価される場合もあります。

Q. 写真だけでも相談できますか?

A. はい、写真のみでもご相談いただけます。作品全体、サイン部分、エディション番号、額裏、鑑定書や保証書、状態が気になる部分を撮影していただくと確認しやすくなります。

トレンツ・リャド作品の査定・ご相談について

トレンツ・リャド作品は、油彩、シルクスクリーン、リトグラフ、ジークレーなど、作品の種類によって評価の見方が大きく変わります。見た目にはどれも華やかなリャド作品に見えても、油彩の一点ものと、エディション付きの版画では市場での評価が異なります。

版画作品では、本人サインか遺族・財団サインか、エディション番号があるか、ガレリア・プロバなどのレゾネ掲載が確認できるかが重要です。額装された作品では、マット下にサインやエディション番号が隠れている場合もあります。

油彩作品の場合は、鑑定書や文献掲載、キャンバス裏や木枠の記載などが確認の手がかりになります。J. Torrents Llado Foundationの鑑定書がある作品では、証書や関連資料もあわせて確認します。

写真のみのご相談も可能ですので、作品全体、サイン部分、エディション番号、額裏、鑑定書や保証書、文献掲載の記載、状態が気になる部分などを撮影してお送りください。売却を前提にしていない場合でも、「油彩なのか版画なのか」「どのような種類のリャド作品なのか」「今どのように見られるのか」といった段階から丁寧に確認いたします。

執筆・監修

井浦歳和 — 株式会社ロイドワークスギャラリー代表
WRITTEN & SUPERVISED BY
井浦 歳和 (いうら としかず)
株式会社ロイドワークスギャラリー 代表 / 美術商・画商
  • ▸ 2009年、東京都文京区湯島にてロイドワークスギャラリー創業
  • ▸ 美術品・絵画の買取/展示/査定/鑑定業務に30年以上従事
  • ▸ BSフジ「ブレイク前夜」プロデュース
  • ▸ 戦後洋画から近代日本画まで買取/査定実績多数
  • ▸ 油彩/パステル/リトグラフ/デッサン/陶板画まで幅広く対応

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