クリスチャン・ラッセンのプロフィール・略歴
クリスチャン・ラッセン(Christian Riese Lassen、1956年生まれ)は、アメリカ・カリフォルニア州出身の画家です。幼少期にハワイへ移住し、サーフィンや海洋文化に親しみながら創作活動を行いました。
1980年代後半から、日本国内で「マリンアート」の代表的作家として大きな人気を獲得しました。アールビバンなどを通じて版画作品が広く流通し、バブル期を代表する人気作家の一人としても知られています。
作品の多くは、ハワイの海、イルカ、クジラ、熱帯魚、夕焼けなどを題材にした幻想的な海洋風景です。鮮やかな色彩と発光するような表現によって、南国の楽園的なイメージを描き出している点が特徴です。
また、環境保護活動にも取り組み、海洋保護をテーマにした発信も行っています。日本国内での知名度も高く、2023年には福島県郡山市が、市制施行100周年記念事業として、市役所での展示や学校巡回などにラッセン作品を活用することが発表されています。


引用元:郡山市プレスリリース(2023年9月25日)
ラッセン作品はインテリアアートとしてだけでなく、自治体の記念事業や教育的な展示にも取り入れられるなど、現在も日本で広く親しまれている作家といえます。
作風と代表的な作品テーマ
クリスチャン・ラッセンの作品は、「海」と「光」をテーマにした幻想的なマリンアートに特徴があります。代表的なモチーフは、イルカ、クジラ、熱帯魚、珊瑚礁、月夜の海、夕焼けの水平線などです。
特に、海中と海上を同時に描く構図や、青く発光するような色彩表現は、ラッセン作品を象徴するスタイルとして知られています。エアブラシのような滑らかなグラデーションや、強い光の演出も魅力です。
日本市場では、シルクスクリーンやミックストメディア版画が多く流通しています。作品サイズ、エディション、人気モチーフ、保存状態などによって評価が変わります。
クリスチャン・ラッセン作品のオークション市場の実態
クリスチャン・ラッセンの作品は、国内オークションで非常に多く取引されています。中心となるのは、ミックストメディア版画、手彩入り版画、キャンバスエディションなどの版画作品です。
「ラッセンは高いと聞いたけれど、実際には数万円台で取引されるものもあるの?」と感じる方も少なくありません。これは、ラッセン作品の多くがエディション付きの版画として流通しているためです。
版画作品では、数万円台から10万円前後の落札例が多く見られます。イルカ、クジラ、波、夕焼け、ハワイの海など、ラッセンらしいモチーフは人気がありますが、流通量が多いため、作品ごとに評価が分かれます。

参考画像:クリスチャン・リース・ラッセン《Balance of Life》
ミックストメディア版画、サイン・エディション番号入り
引用元:MutualArt
一方で、水彩、アクリル、油彩などの原画系作品や、金属板作品、ブロンズ、サーフボード作品などは、版画とは異なる見られ方をします。条件が揃った原画系作品では、数十万円から100万円を超える落札例もあります。
また、ラッセン作品には、紙やキャンバスの作品だけでなく、サーフボードのような特殊な形態の作品もあります。こうした作品は通常の版画とは見られ方が異なり、サイン、サイズ、状態、展示しやすさ、保管状態などを含めて確認されます。

参考画像:クリスチャン・リース・ラッセン《Art Surfboard 3》
サーフボードにペン、サイン入り
引用元:MutualArt
ただし、ラッセンほど知名度の高い作家でも、すべての作品が高額になるわけではありません。サインやエディション番号があっても、ヤケ、シミ、波打ち、額のキズ、マットのシミなどがある場合や、価格設定が高い場合には、市場で選別が働きます。
クリスチャン・ラッセン作品の査定で見られるポイント
ラッセン作品の査定では、まず作品の種類を確認します。版画なのか、手彩入り版画なのか、キャンバスエディションなのか、原画系作品なのかによって、評価の見方が大きく変わります。
版画作品では、サイン、エディション番号、技法、作品サイズ、保証書の有無、額装状態を確認します。複数点セットの場合は、作品が揃っているか、ケースや付属品が残っているかも大切です。
原画系作品では、水彩、アクリル、油彩、インク、ペンなどの技法を確認します。文献掲載、裏面のサインや献辞、制作年、作品の状態なども査定時の重要な確認材料になります。
査定時には、次のような点を確認します。
- 版画、手彩入り版画、キャンバスエディション、原画系作品のどれにあたるか
- サイン、エディション番号、保証書の有無
- イルカ、クジラ、波、夕焼け、ハワイの海などのモチーフ
- 作品サイズ、額装、アクリル板、マットの状態
- 複数点セットやケース付き作品の場合は、内容が揃っているか
- ヤケ、シミ、波打ち、コスレ、キズ、額の傷みなどの保存状態
特に版画作品では、シートやマージンのヤケ、波打ち、シミ、額やアクリルのキズが査定に影響することがあります。状態に不安がある場合も、まずは現状のまま確認することが大切です。
クリスチャン・ラッセン作品の買取・査定に関するよくある質問
Q. クリスチャン・ラッセンの作品はどのくらいの価格で取引されていますか?
A. 版画作品では、数万円台から10万円前後の落札例が多く見られます。手彩入り版画や人気モチーフでは10万円を超える例もあります。水彩、アクリル、油彩などの原画系作品や特殊作品では、数十万円から100万円以上になることもあります。
Q. 高く評価されやすいラッセン作品はどのようなものですか?
A. イルカ、クジラ、波、夕焼け、ハワイの海など、ラッセンらしいモチーフの作品は人気があります。原画系作品、文献掲載がある作品、大型作品、状態の良い作品、保証書や付属品が揃っている作品も評価の参考になります。
Q. 版画と原画では価値が違いますか?
A. はい、大きく違います。版画はエディション付きの作品として流通し、原画は一点ものとして評価されます。同じラッセン作品でも、版画か原画かによって価格帯は大きく変わります。
Q. 保証書があると高くなりますか?
A. 保証書は重要な確認材料になります。ただし、それだけで価格が決まるわけではありません。作品の種類、モチーフ、サイズ、エディション、状態、市場での需要をあわせて判断します。
Q. ヤケやシミがある作品でも相談できますか?
A. はい、ご相談いただけます。ラッセン作品では、版面やマージンのヤケ、シミ、波打ち、額のキズ、アクリルのコスレなどが見られることがあります。状態は査定に影響しますが、作品内容によって評価される場合もあります。
Q. 写真だけでも相談できますか?
A. はい、写真のみでもご相談いただけます。作品全体、サイン部分、エディション番号、保証書、額裏、状態が気になる部分を撮影していただくと確認しやすくなります。
クリスチャン・ラッセン作品の査定・ご相談について
クリスチャン・ラッセン作品は、版画作品の流通量が多いため、見た目だけで価値を判断しにくい場合があります。同じように見える作品でも、通常の版画、手彩入り版画、キャンバスエディション、原画系作品では市場での評価が異なります。
ご相談の際は、作品全体、サイン部分、エディション番号、保証書、額裏、状態が気になる部分の写真があると確認しやすくなります。売却を前提にしていない場合でも、「これは版画なのか原画なのか」「今どのように見られる作品なのか」といった段階から確認できます。
執筆・監修
- ▸ 2009年、東京都文京区湯島にてロイドワークスギャラリー創業
- ▸ 美術品・絵画の買取/展示/査定/鑑定業務に30年以上従事
- ▸ BSフジ「ブレイク前夜」プロデュース
- ▸ 戦後洋画から近代日本画まで買取/査定実績多数
- ▸ 油彩/パステル/リトグラフ/デッサン/陶板画まで幅広く対応
